
【現役 エンジニアインタビュー第2弾】地方在住×Webエンジニア。フルリモートを選んだ理由と、その先にあったもの。
2025年4月29日
地方在住でフルリモート勤務で働かれているWebエンジニアBさん。
これまでに4社を経験し、オフィス出社、オフィス間リモート、そして現在のフルリモートへと、多様な働き方を歩んできました。
本インタビューでは、フルリモ ートに至るまでのリアルな過程と、その中で得た気づきや変化について語っていただきます。
エンジニアBさん
新卒で地元IT企業に入社し、官公庁案件やWebサイト管理を経験。
その後、東京でのSES・銀行系案件の開発を経て、地元にUターン。
地方拠点を持つWeb系SIerで開発に従事したのち、大手人材系企業へ転職。
現在は、エンジニアとして働きつつ、新規事業開発にも携わりながら、自身のキャリアと向き合い続けている。
山添:
最初のキャリアについて教えてください。
Bさん:
地元のIT企業に新卒で入りました。官公庁向けの保守案件や、地場企業のホームページ管理などを担当していました。その後、SES事業に関わることになり、上京して東京へ。いろいろあって、エンジニアだけでなく営業もやっていました。(笑)
山添:
開発と営業の両方を!?
Bさん:
そうなんです(笑)。SESに依存しない事業基盤を作ろうということで、新規事業にも関わることになり、エンジニアと営業を兼任していました。
その後、転職して銀行系案件の開発に携わりました。
山添:
このときはまだ東京にいらっしゃったんですね?
Bさん:
はい、 まだ東京で仕事をしていました。でも、将来の生活や子育てを考えて、地元に戻ることを決めました。3社目では、東京に本社があり、地元にも支社を持つWeb系SIerに転職しました。
そこで、Vue.jsやRailsを使って企業向けの社内システムの新規開発を担当していました。
山添:
地場のSIerではなく、あえて東京本社の企業を選んだ理由はなんですか?
Bさん:
いろいろ理由はありますが、一番は「使える技術」と「給与」の問題ですね。地場の企業だと、レガシーな技術を使った開発になりがちで、キャリアもレガシー寄りになってしまいます。
また、給与面も東京本社のほうが水準が高い傾向にあります。
コロナ禍とともに訪れた変化
Bさん:
4社目は大手人材系企業に就職しました。エンジニアとして働きながら、新規事業の開発にも携わっていました。ただ、家の事情で在宅勤務が必要になり、会社に相談したところ承諾を得られたことで、フルリモート勤務がスタートしました。
その後、コロナ禍の影響で会社全体がフルリモート推奨に切り替わり、自然と全社的にフルリモート化が進みました。
フルリモートがもたらした変化と学び
~最初はバタバタ。でも、地道な調整で体制が整う~
山添:
フルリモートに移行する際、どんな準備をされましたか?
Bさん:
もともと東京メンバーとオンラインで仕事をしていたので、大きな準備は特になかったですね。ただ、社内では「オンラインでの仕事の進め方」に関するナレッジを集めて、ルール整備が進められていました。
山添:
フルリモートに移行する時に苦労はありましたか?
Bさん:
準備万端だと思っていたんですが、実際には「社内からでしかアクセスできない資料」があって、出社しなきゃいけなかったり…けっこう大変でした。
山添:
それは大変ですね…
Bさん:
情シスに何度もお願いして、ようやく半年後に全てのリモート環境が整いました笑
山添:
Bさんの素晴らしい社内調整力が伺えます。(笑)他には何かありますか?
Bさん:
エンジニアやデザイナーは基本フルリモートでビジネス職で出社するメンバーもいました。そこでビジネス職側と開発側で情報共有がうまくいかず、“受託案件化”してる空気もあって、不穏な空気が流れている時もありましたね。
Bさん:
そのため、Slackでの状況共有を徹底した り、情報の“見える化”を進めたことで徐々に改善していきました。
フルリモートによって自己研鑽の時間が格段に増えた
山添:
フルリモート後、日常にどんな変化がありましたか?
Bさん:
通勤時間がなくなったので、運動、読書、勉強会参加など、自分の時間がかなり取れるようになりました。インプットの量も増え、キャリアにもいい影響を感じています。
Slackが“Twitter化”して人との繋がりも増えた
Bさん:
フルリモート移行時に、Slackに雑談チャンネルができたん です。そこで趣味を共有するようになって、社内のつながりがぐっと深まりました。
仕事の話だけじゃなく、プライベートな一面も知れる場って、大事だなと思います。
苦労したのは“ITリテラシーの壁”
Bさん:
画面共有がうまくできず会議が止まったり、申請手続きで遅延が起きたり。ITリテラシーの差が浮き彫りになって、業務に影響が出ることもありました。
フルリモートを考えるあなたへ
~キャリア形成にも工夫が必要~
Bさん:
私は今後も地元に住み続けたいので、フルリモートOKな企業を中心にキャリアを考えています。地方は選択肢が限られるぶん、常に学び続けて技術力を磨き 、自分で選択肢を広げられるエンジニアでありたいと思っています。
Bさん:
将来的にはマネージャー職も視野に入れていて、対面じゃなくても相手の意図を汲み取る力や、レスポンスのスピードもすごく重要だと感じています。
最後に、フルリモートを検討している方に向けて
Bさん:
状況共有や即レスを心がけると、信頼が積み上がります。
逆に30分以上返信がないと「サボってる?」って思われかねない(笑)。
情報発信は本当に大事です。
実際、それが原因で評価を落としている人も見かけたことがあります。
山添:
最後に、フルリモートに移行して得た一番大きな学びはなんですか?
Bさん:
家族との時間が増えたことで、「もっと仕事を頑張ろう」っていう気持ちが強くなりました。フルリモートは、人生と向き合ういいきっかけにもなったと思います。まあ、家族のために働いているというより、「家族がいるおかげで頑張れる」っていう感覚ですかね。
山添:
本日はありがとうございました!
地方にいながらキャリアの選択肢を広げ、家族との時間も大切にできる。
そんなフルリモートのリアルなお話を聞かせていただき、とても参考になりました!