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【現役エンジニアインタビュー第8弾】フルリモートで手に入れた“柔軟な選択肢”と、“自分で決める”という生き方

【現役エンジニアインタビュー第8弾】フルリモートで手に入れた“柔軟な選択肢”と、“自分で決める”という生き方

2025年6月5日

「ライフを軸に、ワークを考える」


今回お話を伺ったのは、現在個人事業主としてIT業務支援に携わるFさん。

新卒でSIerに入社し、インフラ〜クラウド領域の経験を積んだのち、仙台へ移住。

フルリモートという働き方に切り替え、今は自分の裁量で仕事と暮らしを設計する日々を送っています。その背景には、地方移住・結婚・キャリア形成 -あらゆる選択を「自分で決める」という姿勢がありました。



目次

自己紹介とこれまでの経歴

山添:

まずは簡単に自己紹介をお願いします。


Fさん:

大学卒業後に新卒でSIerに入社しました。最初はネットワークやサーバーまわりのインフラがメインだったんですけど、途中からクラウドの案件に関わるようになって。AWSを中心に、Azure、GCP、OCIなんかも触るようになりました。


その会社にいる間にコロナが流行り始めて、リモート勤務が可能になったんですよね。

その後は仙台に引っ越してからもそのまま在宅勤務を続け、数年勤めたあと独立して、今はフリーでIT業務支援をしています。


フル出社時代の“過酷さ”と学び

山添:

フルリモートになる前は、どんな働き方をしていましたか?


Fさん:

完全にフル出社でした。

インフラってやっぱり物理機器を扱うことが多いので、現場に出向くことが前提なんですよ。だからいろんな場所に出張して働いてました。


出社の良さももちろんあります。特に経験の浅い人には、隣に聞ける人がいるってだけでかなり心強いと思います。

でも一方で、通勤って本当に体力が削られますよね。(笑)

特に忙しい時期なんかは、終電まで仕事して帰って、次の日の朝5時にまた出社…なんてこともあって。

あれはほんと、きつかったですね。


フルリモートへの転向を決めた理由

山添:

フルリモートへの転向はどんなきっかけだったんですか?


Fさん:

当時、東京に住んでたんですが、彼女(今の妻)が仙台に住んでて、なかなか会えなかったんです。コロナの影響もあって、移動もままならない状況だったので、いよいよ本格的に「移住しよう」と考えました。


それで、会社に「仙台に引っ越しても働けますか?」って聞いてみたら、「OK」って。そこからは在宅勤務をベースに、仙台に移住してそのまま数年働きました。


働き方の変化と、環境を整える工夫

山添:

リモートに移行する時に苦労したことはありますか?


Fさん:

一番大きかったのはコミュニケーションの変化ですね。

チャットツールを主に使用してコミュニケーションを取るため、自分の中で「これはこうしよう」ってルールを作って、チャットの使い方や聞き方を工夫していきました。


あとは環境づくりも結構大事でしたね。デスクは180cmの大型を買って、モニターとPCを2台ずつ用意。いろんな案件を並行する中で、作業効率を落とさないようにしました。


フルリモートでの“現実”とその乗り越え方

山添:

フルリモートで苦労したこと、逆によかったことは?


Fさん:

やっぱり情報格差ですね。

オフィスにいる人同士ではすでに話が終わってるのに、リモートの人には共有されていないってことが結構あって…。「タバコミュニケーション」みたいなものですね。


そこは正直、個人でできることにも限界があります。だから、リーダーやPMが情報をちゃんと発信する文化が必要だと思ってます。


一方で、自分でスケジュールを組める自由さはめちゃくちゃ良かったです。

成果さえ出せば文句は言われなかったので、自分のペースで仕事ができたのは助かりました。


キャリアの可能性を広げた「自由」

山添:

フルリモートになって、キャリアにどんな影響がありましたか?


Fさん:

時間を自由に使えることで、自己研鑽がしやすくなったと思います。

副業もできますし、空いた時間に新しい分野を学んだりもしています。


僕の場合はクラウド系の技術を一通り触っていたので、それが今の働き方にすごく活きてます。あと、実家が農家なんですけど、将来的には「エンジニアをしながら農業」って働き方もしてみたいですね。リモートだからこそ、できる可能性が広がってます。


これからの働き方と、自分らしいキャリアとは

山添:.

今後のキャリアについて、考えていることがあれば教えてください。


Fさん:

今の個人事業主的な働き方はできるだけ続けていきたいと思ってます。

でも正直、このスタイルが何歳まで通用するのか?という疑問はありますね。


なので、これからは自分でアプリを作ったり、農業に挑戦したり、いろんなことを並行してやっていきたいです。


フルリモートを考える人へのアドバイス

山添:

これからフルリモートを考えている人に、伝えたいことはありますか?


Fさん:

まず、フルリモートで働ける技術領域を身につけること。

僕はクラウドをやってたから今の働き方がある。

そこは自分で考えて、準備しておく必要があります。


あと信頼ですね。

フルリモートって、信頼があって初めて成り立つ働き方なんですよ。

僕も独立後に前職と継続的に仕事できてるのは、ちゃんと信頼を築いてこれたからだと思います。


だから、もらった仕事は真摯に向き合って「死ぬ気でやる」くらいの覚悟が必要です。

自分ごととして捉えないと、リモートではやっていけないと思います。


学びとメッセージ

山添:

フルリモートに転向して、一番の学びはなんでしたか?


Fさん:

「決めるのは、全部自分」ってことですね。

こういうスキルを身に付けたら、こういう働き方ができる。

こんな働き方がしたいなら、こう生きればいい――

そういう柔軟な発想ができるようになったのは、フルリモートのおかげです。


もちろんリモートには限界もあるし、対面の良さも改めてわかりました。

でも、フルリモートで働くようになったおかげで、ライフを基軸にワークを考えるという考え方ができるようになったのは、本当に大きな転機だったと思っています。

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